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土曜日の夜BSで「男はつらいよ」の最終版を見た(確か50作目か?)。この映画は主人公の渥美清が亡くなってから、過去のシーンを利用して作られたものである。主人公は寅さんの甥の満男になっている。(シリーズ末期は満男がほぼ主人公となっている)満男がいろいろと悩みながら「こんな時おじさんがいたならどうしたのだろう?」と疑問を持ちながら物語は進んでいく。
 そしてラストのシーンでは、満男が自分の書斎に居ながら、過去を思い出し、涙をながす。このときに過去のシーンが続く、若いころの寅さん演じる渥美清は顔がつやつやとし、若々しく思わず微笑みが出る。そして時代を下っていくに従い、若さと顔の艶がなくなっていき演じる寅さんを見るにつけ、見ているほうも満男と同じ涙が出る雰囲気である。
 現実に役者渥美清がなくなっているのだが、画像には生き生きとした寅さんがいる。元気でいる映像を見るたびに、亡くなった現実を知り寂しくなるものである。
 人の世は常であらずということを満男の涙は語る。
そして、いつもより長いエンデイングと唄。人は必ず死という結末がある虚しさは避けれれない。
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